アース・アーキテクツ一級建築士事務所
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階段にも様々な形と材料があります。
最近は無垢板、又は集成材が一般的です。
一昔前の高級住宅には、絨毯を張った階段なども
よく見かけました。
階段の支え方も色々と工夫されて、お洒落な階段
もとても増えてきました。
鉄骨の回り階段に代表される、鉄骨で下地をかけ
て、そこに木の板を載せて反対側まで見通せる階
段(ストリップ階段)が人気です。
階段がお洒落になると、階段を見せたくなってし
まうのが人の心理だと思います。
そこで最近は「リビング階段」がとても人気です。
しかし安易に「リビング階段」を取り付けると、冬
の温熱環境に悪い影響を及ぼして、床廻りが冷える
ことに繋がります。
空気は温められると「軽くなって」上へと登ります。
逆にサッシで「冷やされた空気」は重くなって床に
滞留します。このサッシで冷やされて床が寒々とす
る現象を「コールドドラフト」といいます。
リビング階段はとてもいいのですが、提供する側も
上記の「ネガティブな部分」を説明する必要がある
と思います。
個人的には住宅に「北国並の断熱性能」を与える、又
は容量の大きな暖房機器(薪ストーブ・業務用エアコ
ン)を取り付けなければお勧めはできないと思ってい
ます。
階段室型の階段(写真のもの)を取り付けても、丁寧
な仕事をすればけっして「安易な安っぽい感じ」には
ならないと思います。