
アース・アーキテクツ一級建築士事務所
http://earth-architect.jp/
最近「断舎離」とか「ミニマル」という言葉を耳にするよ
うになりました。
余分な物を持たないとか、最低限でという意味かと思いま
す。
建築設計を永く行っていると、様々なお施主様と打ち合わ
せをしてきて、建てた住宅が今はどのように使われている
のかも、一部ではありますが気に留めています。
私に設計を依頼した「建築主様」だけかもしれませんが、
「建てるその時の状況」を優先した方よりも、建てるその
時は多少の不便をしても「将来を見据えた住宅」を建てた
方の方が、上手に生活していると感じる事が多々あります。
将来に子供が住めるようにと2世帯住宅を建てたが、結局
お子様は仕事の関係で住まなかった等や、仕事の付き合い
でお客様を呼べるようにと「広間」を作ったが、今は洗濯
物干し場になっている等。
大きなローンを抱えたが、ローンに見合う働きをしている
とは思えない住宅もたくさんあります。
全てではありませんが私個人的には、世の中のコマーシャ
ルに乗って「欲しいもの」を全て詰め込んだ住宅よりも、
「家族が仲良く暮らして、普通の生活が営めるだけの最低
限の住宅」で生活している方の方が、「生活の上手さ」を
感じます。
「将来に必要なものは継ぎ足せばいい」くらいのおおらかな
気構えが「ちょうどいい」と思います。