
アース・アーキテクツ一級建築士事務所
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「高基礎の平屋」の吹付断熱材の施工中です。
吹付断熱は少々お高いですが、グラスウールなどと違っ
て湿気にも強く(湿気によって断熱性能が落ちにくい)
施工と同時に隙間も埋めてくれるので気密性能も上がり
ます。
最近はコマーシャルの影響もあって「高気密」を求め
る方が多くなってきました。
「高気密」は当然に隙間風の影響が少ないので、とて
も省エネになりますが、基本的に北国の為の仕様です。
冬季に室温と外気温の差が大きくなると壁内結露が発
生します。
それを防ぐために屋内にポリエチレンのシートを張り
巡らせて、屋内の湿気が壁内に入らないようにして壁
内結露を防ぎます。
しかし屋内に湿気がこもりやすいので、熱交換型の換
気扇を常時運転して、屋内の湿気を外部に放出します。
省エネの6地域以上の「温暖な地域」ですと、内部と外
部の気温差が少なく「内部結露」も北国に比べて格段
に発生しにくくなりますので、温暖な地域で「高気密」
が必要なのかは少し疑問を感じます。
断熱性能を上げていけば「内部結露」が発生しにくく
なります。どの程度の断熱性能で「内部結露」が発生
しないかは「結露計算」を行えばある程度は分かりま
す。
ただ温暖な地域でも「気流止め等=ある程度の気密性」
は、省エネの観点からも確実に行うべきだと思います。
温暖な地域で「高気密」を行っても問題はありません
が、あくまでも「熱交換型の換気扇」がセットでない
と箪笥の裏などに湿気が充満してカビの原因になりま
す。