シンプルでモダンな「気持ちのいい建築」を提供していきたいと思います。

2010年01月23日

外との繋がり

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以前から・・

近所付き合いが希薄になったとよく耳にします。

マンションなどでは

隣の住人さえ全く知らないという人もいるようです。

近隣とのお付き合いで、住宅ができることを少し考えてみます。


マンションで、近隣とのお付き合いが希薄になりやすい理由として

廊下に面する開口部の絶対量が少ないのと、

玄関に付いている味気のない重々しい防火戸が

原因の一つのように思います。

あの防火戸が何とかなれば・・

ほんの少しだけ内部の気配が外に伝わってくれば・・

少しだけコミュニティーも広がると思います。


戸建住宅はどうでしょう?

最近は分譲地が狭く区画されて、

道路沿いには駐車場を確保するために

高い塀を巡らせるお宅が少なくなりました。

それだけで、道路からの圧迫感が少なくなって

とてもオープンのように感じるのですが・・。

やはり・・

カーテンをしっかりと締め切ったお宅の、少し重い感じのする

アルミの扉はなぜか気軽に近づけない感じです。

庭に子供の遊び道具が散乱していたり・・

カーテンが少し開いていたりすると・・

少し緊張が解けてきます。


人生の難題を、一人で全て解決するのは難しいと思います。

時には近隣の手助けも必要になる時があります。

住宅には、人が入ってきやすい気さくな雰囲気造りも大切だと

思います。


道路からの視線を隠すには、いろいろな方法があります。

例えば樹木を使って視線を遮ったり・・

木の格子の塀でやわらかく視線を遮るなど・・。

また玄関扉も柔らかな雰囲気の木の扉を使うだけで、訪れる人

の気持ちを和ませてくれます。








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2009年11月03日

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ほんの小さなスペースでも

緑を植えれば庭になります。

日の当たらない北側などは、植える樹木も限られてきますが

コンクリートを敷き詰めた、無機質な味気ない空間に比べれば

はるかに潤いを演出できます。

スペースが小さくて樹木を植えられない場合は下草だけでも十分

だと思います。


屋内からも植栽を見て楽しめるよう

壁には地窓(掃き出し窓の背の低いもの)を切って

夜には照明で照らしてあげれば

昼夜を問わず緑を楽しめます。



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2009年10月23日

対面キッチンに思う事・・

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今、新築されている住宅(マンションも含めて)のほとんどは

対面キッチンを使っているかと思います。

最近はオシャレになって、まるでイタリアン家具を思わせるよう

なデザインのものまで出ています。

対面キッチンが、これだけ普及した理由として・・

主婦が楽しく、家族とおしゃべりしながら炊事が出来る・・

というのが一番の理由かと思います。

しかし、キッチンは料理を作る人にとってはご苦労の多い場所

です。

魚の油が飛んだり、煙が出たり、水が飛び跳ねたりと・・。

しかも手の届く範囲に食器、調味料、その他小道具などの収納も

ほしい・・。

もちろん、後片付けした後のゴミ箱の収納も・・。


テレビで見るような、オシャレなキッチンライフが可能だろう

か・・?

尚かつ、音と臭いの問題もあります。

旦那さんがテレビを見ている時に、奥さんが炊事をしていると

ボリュームを上げないとテレビの音が聞こえてきません。

オシャレなキッチンライフは賛成ですが・・

家族に見合ったキッチンも、それぞれかと思います

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2009年10月09日

再・構造の選択

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日本に建てられている

住宅の大半は木造です。

なぜ?ここまで木造が多いのでしょうか。

気軽だから?

木造しか建築できない工務店が多いから?

コストがかからないから?


構造の種類は大きく分けて

木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、組石造とあります。

またその組み合わせによる混構造など。


最初から木造以外は考えていないという方もいます。

構造にはそれぞれの特性があります。

敷地と家族構成、家族の要望に合った構造の特性の選択を捨て

る事は、とても残念に思えてきます。


僕は木造はとても好きです。

軽いし・・、粘り強さもあるし・・、コストも安いし・・

しかし一般的な木造の強度は経験値から成り立っています。

プランによって強度のバラツキがあります。


設計側からの希望は・・

強度もある程度コントロールできる構造が理想です。

かつ災害に強くて、大きな空間を可能とする構造が・・。

鉄筋コンクリートの壁式構造などは、そのあたりをかなり満足

させてくれます。


そろそろ・・

建てるその時だけのコストではなく

その建物が朽ち果てるまでの長いスタンスでのコストを考える

時代かと思うのですが。
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2009年10月02日

模型の制作中

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只今、模型の制作中です。

模型を作成して・・

様々な事を検討します。

例えば外部のフォルム、冬の日光の入り具合、お線香を使って

の夏の風の通り具合の検討、内部の空間の構成、窓位置の検討

等々・・。

図面のみで検討をするよりも確実に精度が上がります。


また建築主との意見の食い違いや思い違いも正されます。

模型と図面で検討と調整を経て・・

設計は進んでいきます。

「気持のいい建築」を作る為には

模型は必需品と思います。


ちなみにこの模型はプロトタイプ(提案型)ですので

建築主は今のところいません。

完成しましたらホームページでお披露目しま〜す。






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2009年09月23日

在来木造住宅の耐震性能について

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木造住宅の中でも在来工法の耐震設計について考えてみます。

現況の法規制の中で、2階建て以下の木造住宅の耐震性能に

ついてチェックしなければならない項目は以下のとおりです。

1、 壁量計算

2、 編芯率

3、 耐力壁の強さに見合った金物の設置

4、 地耐力に見合った基礎の選定

上記の項目をまじめに誠意を持って設計すれば、かなりの

耐震性能が発揮できると思います。

ただ建築基準法内での耐震性能は中程度の地震で大きな損傷

を与えない事です。

数百年に1度の大地震においては倒壊を許容しています。

具体的に言うと震度7以上の地震では、建築基準法ギリギリの

設計では倒壊する危険があります。

そこで、私の住んでいる静岡県では東海地震への対策として、

耐震性能を建築基準法の1.2倍とすることが義務付けられてい

ます。

東海地震の予想として、地盤に入力する地震の加速度は

800GAL位と言われています。

中程度の地震の加速度は550GAL位ですので、静岡県の基準に

従っても660GAL位までが限界です。

そこで私の事務所では、静岡県の耐震基準に1.2倍の割り増し

を行っています。

これでおおよそ800GAL弱の加速度に対処できる予定です。

ただ地震によるGAL自体が明確には解明されていなくて

大雑把な予測ですが・・。


建物は耐震性能だけで決まるわけではありません。

デザイン、使い勝手、将来に対する配慮、メンテナンスの

しやすさ、耐久性、コスト、そして「気持ち良さ」なども必要

です。

このどれかが欠けたら、いい住宅とは言い難いと思います。

耐震性能についての建築基準法のチェックは結構あいまいな

ところがあって、沢山の抜け道があります。

住宅雑誌を見ていても・・・

特に木造2階建て以下の建築物の吹き抜けに関しては、法の規制

がないこともあってデザイン優先で建てられている建物が多く

あるように思います。

建築基準法の壁量計算は、あくまでも水平構面(床)があること

が大前提で成り立っています。

・ ・では吹き抜けなど出来なくなるのではないか?


長くなってしまいましたので続きはホームページの

メッセージの欄をご参照ください。
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2009年09月17日

住宅に求められるもの・・

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昨今・・

住宅建築において・・

一般論では「解読が難解な理論」で組み立てられた

住宅が多々あります。


一般の方が住宅に求めているものとは

少し違う気がします。

「コンセプト」というものはとても重要だと思います。

ただ、コンセプトにとらわれ過ぎて・・

住宅が工芸品になったり

奇抜なデザインやアクロバチックな構造形式を採用する

ことには疑問を感じます。

「何もしない事」も一つのコンセプトだと感じるのですが。


建築家として世間から認知を受ける為には

一種の「何か新しいものを提案しなくては・・」という

切羽詰まった意識が働くことも事実です。

その意識が「難解な理論」という結果に繋がっていると

思います。

もう少し「一般ニーズに見合った理論」を提供出来れば

建築家への認知も違ってくると思うのですが。


ハウスメーカーやビルダーにはできない

もっとここに居たいと思わせる「気持ちのいい空間」を

一般的な家計の範囲内で提供していければと・・常々考えて

います。

私のホームページで、その辺りの事を明快に表現した住宅の

プロトタイプを、これから時間のある時に順次提案して

行きたいと思います。










posted by アース・アーキテクツ一級建築士事務所 at 19:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 住宅設計の知恵袋

2009年09月08日

住宅の回遊性

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住宅の回遊性・・

聞き慣れない言葉かも知れません。

回遊性とは一言で表すと「家の中をグルグル回れる」ということ

になります。

例えば居間−廊下−寝室−洗面−廊下−居間という具合に・・

同じところを通らないで回れるということです。

古い民家で田の字の間取りになっているお宅などは・・

襖を通して家の中を回遊することが出来ました。

住宅に回遊性があると、非常に便利です。

例えば裏動線が確保できたり、キッチンから洗濯室に行って、

廊下を通ってサービスヤードに出るとか・・。

もちろん、風通しも良くなります。

ただ、小さな住宅ですと動線を何本も確保するスぺースが取れ

なくて・・難しいとは思いますが。

回遊性は住む事の楽しさと便利さを兼ね揃えていると思います。
posted by アース・アーキテクツ一級建築士事務所 at 13:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 住宅設計の知恵袋

2009年08月31日

家族を幸せにする住宅

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家族を幸せにする住宅とはどのような形なのだろうか?

幸せの形は様々でしょうが・・

いつも会話と笑顔が絶えない家庭を築くために

住宅という器が出来ることは何なのだろう?


明るい家庭を築くために住宅に必要なことは・・

家族が自然に集まれる場所(一般的にはリビング)と仕掛けが

必要不可欠だと思います。

家族が集まれる場所は、敷地の中で一番居心地のいい場所が

最適です。

仕掛けとしては、個室→リビング→水周り→廊下→個室という

具合に回遊性のある動線も一つの手段だし。

個室を少し窮屈なスペースにして、広々としたリビングに

誘導するのも一つの手立てかと思います。


リビングの前後には少しのスペースでもいいから、緑を植えて

そこからリビングの中に風を導き、リビングと外部とが一体と

なれるような仕掛けをしつらえておくと、とても気持ち良く過

ごせます。


南側の植栽には落葉樹が向いていると思います。

落葉樹は夏は涼しげな木陰を作ってくれて、冬は葉が落ち

て日差しを屋内に入れてくれます。

また、植栽があると・・

鳥がきたり、秋の虫の音を聞けたり・・と四季の風情を感じな

がら家族で楽しむこともできます。


TVに頼らないで家族同士の触れ合いを楽しむ為には、家族それ

ぞれの多少の気遣いも必要ですが、家族同士が集い気持よく過ご

せる仕掛けも重要だと思います。




posted by アース・アーキテクツ一級建築士事務所 at 15:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 住宅設計の知恵袋

2009年08月14日

災害に対する備え

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最近・・集中豪雨による水害、土砂災害が多くなりました。

これも地球温暖化が原因なのでしょうか?

TVの報道では・・

地球温暖化が進むにつれて

上陸する台風の数も多くなるそうです。


建築基準法では大きな別々の災害が重なることは想定外です。

しかし、これだけ集中豪雨や台風が増えてくると・・

同時に地震が発生する確率も高くなってきます。


それと・・

毎晩の蒸し風呂のような熱帯夜!

これを、機械に頼らずに少しでも過ごしやすい環境をつくって

いくことも重要なテーマだと思います。


災害に強くて、風通しを重視した建物・・

ヒントは沖縄の住宅にあるように思えます。



















posted by アース・アーキテクツ一級建築士事務所 at 11:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 住宅設計の知恵袋

2009年07月06日

地中熱利用

 
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最近エコが重要視されています。

エコ車にエコ家電・・等々

しかし、それらも大きなエネルギーを使って生産されています。

・・使いまわす事が「一番のエコ」のように思えるのですが。


話は変わりますが・・

自然エネルギーを使うシステムにはとても共感が持てます。

以前から太陽光発電、風力発電、OMソーラーなど・・

自然エネルギーを使ったシステムは沢山ありました。

しかし自然の宿命か・・

自然任せ(天候によって左右されます)に成らざるを得ませんでし

た。

ただ最近注目されている「地中熱利用システム」は安定していま

す。

一般の「このシステム」は発電はしませんが・・

地下4〜5mの一年中安定した地熱(15度〜18度)を屋内に引き込

んで冷暖房に利用するシステムです。

おまけに・・

地下で熱交換するため、花粉も除去できます。

個人的には「このシステム」がとても気に入っていますので・・

設計する建物には積極的に取り入れていくつもりです。


地中熱利用システム(GEOパワー)http://www.geo-power.co.jp/






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2009年06月04日

家族の繋がり

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「家族の気配を感じ

その気配を載せた空気が家中をゆっくりと巡っている・・。」

家族の繋がりを考えた住宅のイメージはそんな感じです。


極端な話かも知れませんが

家によって家族の仲が良くなったり、悪くなったり・・

十分に考えられる事だと思います。

家族を監視する訳ではありませんが

家族同士が気配を感じ合う事は、とても大切だと感じます。


気配は目と耳で感じます。

直接顔を合わせなくても

物音を感じたり・・

部屋明かりを確認したり・・


昔の住宅はフスマと障子で部屋が仕切られていて

自然と家族の気配が感じられる仕掛けになっていました。

隣の部屋に迷惑がかからないような心遣いも必要でした。

家族同士が気遣い合い、気配を感じ合う・・

今の一般的な住宅には少し足りない部分だと思います









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2009年04月21日

窓明かり

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30年程前・・

「あの子の窓明かり」という曲をよく聞いていました。

知る人ぞ知る「センチメンタル・シティー・ロマンス」という

バンドの曲です。

とてもロマンチックな曲で・・

毎日のように聞いていました。


出張などで疲れて帰って、我が家の窓明かりを見ると・・

ホットした気持ちになる人は多いと思います。

出来れば「その家の住人」だけでなく

通りかがりの人、近所の人なども・・

温かい気持ちに包み込む・・

そんな「窓明かり」が好きです。


夜のロマンチックな落ち着いた時間を過ごすのが苦手なのか・・

日本の建物は少し明るすぎると思います。

蛍光灯を白熱電球に変えるだけで・・

とても落ち着きのある温かい光になります。


省エネには蛍光灯の方がとても優れています。

しかしとても事務的な光に感じてなりません。

住宅にも適材適所の光が必要だと思います。

作業する場所は蛍光灯で・・

団欒には白熱電球で・・

光を使いこなせれば、日本の住宅の「窓明かり」はもっとロマン

チックになると思います。








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2009年04月11日

引き戸とドアー

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住宅で一般的に使用する建具は・・

引き戸とドアーが多いと思います。

住宅の西洋化が進んで・・

個室にはドアーをつけているお宅が大半でしょうか。

遮音性と領域を分割する意味合いからはドアーは優れています。

引き戸というと・・

バリアフリーか和風というイメージが強いように思えます。


僕はドアーのついている室の前に立った時は

室の中の気配が伝わってこないので・・

なぜか少しの緊張があります。

・・当然ノックをしてから室に入っていくのですが

住宅の内部でもノックをするというのが、他人行儀じみていて

あまり好きになれません。


引き戸はというと・・

ドアーに比べると、領域の分割がもう少し緩い気がします。

引き戸の前に立った時は・・

「お〜い」の一言で入っていける感じです。

家族の領域の分割は、少し曖昧な方がいい・・


トイレ以外の家族の領域分けは曖昧に・・

その方が家族の繋がる時間が多くなると思います。





















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2009年04月04日

建具

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最近は建具も工場生産品が大半を占めて・・

腕のいい建具屋さんの数も減ってきました。

なぜそんなに工場生産品がもてはやされるのでしょうか?

1つには・・施工サイドの思惑があるように思えます。

カタログを見せて・・

建築主に選んでもらうだけでいい・・

結果、打ち合わせの手間が減る。

また、材質も安定しているので施工後の微調整も省ける。


建具は空間を構成する重要な要素です。

意図した空間に適した建具はとても大切です。

数種類のデザインの中から建具を選ぶのは、建築家の意図から

外れます。

また工場生産品は寸法も一定の決まりがあるので

他の空間要素と寸法をすり合わせることができません。


いい空間というものは、それを構成する部材のテクスチャーを含

めた微妙なバランスで成り立っています。

「楽・お手軽」を求めたら・・

「気持のいい空間」はできないと感じます。




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2009年03月21日

リビング階段

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最近、リビング階段のお宅が多くなってきています。

「家族の繋がりを大切にしたい」からでしょうか。

それとも単に「オシャレ」だから?


上下階のそれぞれの気配を感じ・・

家族の繋がりを意図する意味では

「吹抜け」と「リビング階段」はとてもいいと思います。


ただ、冬季の室内環境から考えると

とても不利な状況になります。

温かい空気は上へと昇り・・

下の階の床のあたりは寒々としてきます。

15年ほど前に

その状況を改善しようと・・

上の階の天井にセンサーを取り付けて

上の階の温まった空気を下の階にリターンする空調装置を取り付

けた事がありましたが、残念ながら思ったほどの効果は発揮でき

ませんでした。


冬季の室内環境を考えると・・

リビング階段は建具等で囲うのが、ランニングコストがかからな

い方法かと思います。

出来れば、冬季以外は壁の中に収納できる建具で・・。

かつガラスだけの建具だったら・・

「オシャレ」でいいな〜と思います。









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2009年03月11日

構造の選択

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日本に建てられている

住宅の大半は木造です。

なぜ?ここまで木造が多いのでしょうか。

気軽だから?

木造しか建築できない工務店が多いから?

コストがかからないから?


構造の種類は大きく分けて

木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、組石造とあります。

またその組み合わせによる混構造など。


最初から木造以外は考えていないという方もいます。

構造にはそれぞれの特性があります。

敷地と家族構成、家族の要望に合った構造の特性の選択を捨て

る事は、とても残念に思えてきます。


僕は木造はとても好きです。

軽いし・・、粘り強さもあるし・・、コストも安いし・・

しかし一般的な木造の強度は経験値から成り立っています。

プランによって強度のバラツキがあります。


設計側からの希望は・・

強度もある程度コントロールできる構造が理想です。

かつ災害に強くて、大きな空間が可能な構造が・・。

鉄筋コンクリートの壁式構造などは、そのあたりをかなり満足

させてくれます。


そろそろ・・

建てるその時だけのコストではなく

その建物が朽ち果てるまでの長いスタンスでのコストを考える

時代かと思うのですが。






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2009年03月07日

アプローチ

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道路から玄関に至るまでの空間・・

アプローチはとても重要だと考えています。

その空間の出来によって・・

訪れる人の心構えも変わってくるような気がします。


住宅密集地では

駐車場の隣にアプローチがあるお宅が多いと思いますが・・

そのような時には、駐車場とは縁を切って区別したいものです。

低い塀や仕上げ材料の違いなどで・・。

また高低差をつけるのも、とてもいい区別かと思います。


アプローチの周りには木々と季節の草花を植えて・・

訪れる人の目を楽しませる工夫も大切だと思います。

ほんの少しのスペースでも・・有効利用して。

うまく視線を誘導しながら、玄関に導きたいものです。


少しの工夫と・・

「人をもてなす心」があれば・・

奥ゆかしい品格のあるアプローチが可能です。








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2009年02月27日

「快適さ」と「気持ち良さ」

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日本はとても裕福になって・・

建物の中もとても快適になってきました。

ビルは全館に空調が行き届いているし

住宅は便利な家電品で溢れています。

快適=便利・・?

新聞の住宅のチラシを見ていても・・

一昔前の車の宣伝のように

「ないと悔しい装備」が満載です。


気持ち良さはどうでしょうか

残念ながら新聞のチラシの内容からは「気持ち良さ」は伝わって

きません。


室内の快適さは、地上よりも地下の方が安定しています。

でも地下からは風を感じることはできないし

空を見る事もできません。

外部と内部が一体となったような気持ち良さは地下にはありませ

ん。


光を感じ・・、風を感じ・・、緑を楽しむ

住宅にも・・そんな「ゆとり」のある空間が必要だと思えます。

現実は少々厳しいでしょうが・・。


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2009年02月25日

トタンの天井

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独立した頃に・・

格安の事務所を探していました。

最初は築40年の鉄筋コンクリートの物置の2階を借りる予定でし

た。

窓からは海が見えて・・

とてもいいロケーションだったのですが

最終的に持主の了承が得られずに断念しました。


次に見つけたのが今の事務所です。

元々は大家さんのおばあさんが駄菓子屋をおこなっていた所で

す。

広さも丁度よかったのですが・・

こちらも築30年以上のボロボロの・・小屋?

しかし値段に負けて・・

契約!!

格安の材料と格安のアイデアで・・改装して

なんとか事務所になりました。


その中の「格安のアイデア」を1つをお披露目いたしま〜す。

改装前の天井は、大きな穴が数か所開いていて

天井のボードは今にも落ちそうでした。

そこで・・

落ちてきそうなボードを抑える為に

下からシルバーのトタンを張りました。

前から一度・・

天井にトタンを張ってみたいとは思っていましたが

こんな形で実現しました。

結構インパクトがあって・・

評判は上々でっす♪







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2009年02月24日

ムクのフローリング

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最近はムクのフローリングが増えてきました。

キズがついてもペーパーで削って・・

塗装を施せば、また綺麗に復活します。

合板のフローリングでは、こういう訳にはいきません。

ただ合板のフローリングに比べてかなり割高になるのが難点かな?


格安のフローリングをお探しの方に・・

これはいかがでしょうか!?

以前は畳の下に敷いた「荒床材」というものです。

表面だけ大工さんにプレナー掛けしてもらえば

・・結構使えます。

ただ乾燥材ではありませんので、最初の1年くらいでつなぎ目に

隙間が出来ます。

そんなことは気にしないという方にはピッタリです・・。

隙間にチークなどの別の素材を埋め込んでも面白いと思います。

材質は杉ですので・・

やわらかくて素足にはとても快適で〜す。


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2009年02月21日

CM(分離発注)

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この住宅はCMによって建てた住宅です。

お施主様が建築に参加したいという希望の元に・・

初めてCMに挑戦してみました。

CMのいいところは・・

1 建築費が安くてすむこと

 設計事務所が自ら現場監督を行うことによって(CM料は建築費

 5%)、経費を抑えられます。

 トータルで計算すると工務店に依頼するより、上手くいけば5%

 程経費を抑えられます。

2 信頼のできる厳選された職人さんのみに仕事を依頼できる。

3 建築主自らが建築という専門的な作業に参加できる。

逆にCMの問題点は

1 設計事務所が現場監督をできないと、現場がメチャクチャにな

 ってしまう。

2 責任の所在が明確でない。

3 銀行のローンが借りにくい。

4 建築主が自ら建築に参加するという意識が足りないと、建築主

 の負担が大きくなる。

5 各工事のごとに支払が生じて、手続きが面倒。

家を建てるという一生に一度の大事業には様々の選択があっていい

と思います。

最近の傾向として・・

家は「買う物」という傾向が強いように思います。

簡単な間取りの打ち合わせと色の選択だけで家が建ってしまう。

一生に一度の大事業は「建てる」という意識も必要かと思います。


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2009年02月20日

断面計画

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いい住宅には・・

いい断面計画があります。

断面計画をすることによって・・

平面計画では見えない事も見えてきます。

例えば・・内部から見る外の景色に、窓の高さ・窓の垂直方向の位

置がどのような影響を与えるのかなど・・。

外の見たくないものは隠し、見たいものだけを見せるには入念な窓

位置の操作も必要となってきます。

また断面図に人の図を置くことによって・・

天井高さのボリューム感や天井高さのメリハリも見えてきます。

いい空間には・・

多少の緊張感があります。

緊張感を醸し出すためには、いい断面が必要となってきます。
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2009年02月19日

住宅のフレキシブルについて・・

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新築住宅でも家族の成長と変化に伴って・・

住宅も成長するのが理想です。

家族の成長と変化は、おおよそ5年のスタンスで訪れてきます。

住宅を設計するときにはこの事を理解しておく必要があるかと思い

ます。

家族の成長・変化に伴って・・

移動できる間仕切り、簡単に取り外しのできる建具、家具等・・

家族の未来予想図を作成して、これらのツールを計画段階から組み

入れることが理想と思います。

ただ現実は・・

設計期間の短さや、新築する「その時」だけのことに意識を奪われ

て、将来に対する配慮が欠けている建物が非常に多くあるように思

われます。

また空間をスケルトンで考える必要がありますので、構造的な配慮

も専門的な知識が必要となってきます。

今に多少の不満を残しても・・

将来に完成形が出来上がるという住宅の方が、より愛着が湧き長く

住める住宅になると思います。

写真の住宅はそれらの考えを元に設計されています。

15年後に完成形を迎える為に・・

変化する場と変化をしない場とを明確に区別して、変化する場は大

きなスケルトンの空間で考えてあります。

また開口部なども塞ぐ手立てはいくつも考えられますが、後から開

けるのは非常に手間が掛かるという理由で・・大きな開口部を取っ

てあります。

まだ設計は完了していません。

プランもこれから変化するでしょう。

様々な家族の変化と成長を考えながらでの設計ですので・・

設計完了までは、後1年半くらいです。







posted by アース・アーキテクツ一級建築士事務所 at 11:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 住宅設計の知恵袋
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